葵のひとり感想戦

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【かげきしょうじょ!!】ドラマみたいな恋(漫画だけど)

こんにちは!

 

前回からまた間が空いてしまいました…

でも引き続きかげきしょうじょの話をしたいと思います。

 

歌劇音楽学校に入学してトップスターを目指す話。

その中で、みんなそれぞれが特技があったり華があって、各々の生い立ちも語られ、そのどれもが心揺さぶられるお話でした。

 

ひとりひとりにスポットを当てて過去の話を掘り下げるのは少女漫画らしくていいですね。

 

その中でもわたしが1番印象に残ったのは薫ちゃんの話でした。

 

お祖母さんが有名なトップスター、お母さんもそれに続くスターという家に育った薫ちゃんは周りからの過度な期待に耐えつつスターを目指す女の子です。

 

真夏も日焼けしないよう日傘を手放さず、少し気取っていると陰口を言われることもありましたが夢のために本人はわき目もふらず、努力をし続けます。

 

そんな薫ちゃんと出会うのはひとりの野球少年。

彼の兄は有名な野球選手で、彼も過度な期待にプレッシャーを感じている少年でした。

似たような境遇にいる薫を見て、でも自分とは違ってプレッシャーを力に変えているような強い彼女を見て、彼も心を動かされます。

 

ふたりは一緒に夏祭りに行くなど、いい雰囲気になるのですが、薫の夢を目指す気持ちが強いがゆえに普通にお付き合いに発展するようなことはなく、ふたりは関係を断ちます。

 

それから会うことはなかったふたりですが、薫は偶然、街の家電屋?のテレビから、あのときの彼がホームランを打って逆転勝利をした場面を見かけます。

薫はいつもの優雅な姿勢も忘れ、お店のテレビにかじりつき、涙を流すのです。

 

…という、恐らく薫の過去のお話。

 

ひと夏の切ない恋、想いは通じ合っていただろうに結ばれることがなかったふたりの、甘酸っぱい夏の思い出。

 

でも、彼は薫に出会えたからこそプレッシャーを跳ね除けて逆転ホームランを打つことができたのでしょうし、薫も彼に出会えて彼のホームランを見たことで歌劇音楽学校に入学することができたのだろうと、どうしてもわたしはそんな都合よく考えてしまいますね。

 

そんな過去の話があり…

夏休みが終わり、また歌劇音楽学校にみんなが戻ってきた際、さらさがSNSに投稿されたある写真を薫に見せます。

あるバス停に貼られた、誰かから誰かへのメッセージ。

 

*****

伝えたい人がいるので

この夏だけ貼らせて下さい

あの時の君へ

僕は今も野球をやっています

*****

 

それは、薫と彼の出会いの場所であるバス停に貼られたものでした。

薫はそれを見て思わず笑みがこぼれますが、さらさ達には何も言わぬままいつもと変わらず練習に向かうのです。

 

 

 

…なんて、なんて素敵な話なのでしょうか!!!

漫画だけど、フィクションだけど、ドラマみたいな恋してるなこの子!って思いました。

 

少女漫画にありがちの胸きゅん展開はもう胸やけしてしまいそうになる年頃のわたしですが(?)、このお話は純粋に素敵だなと思って感動して泣いてしまいました。

 

薫ちゃんの感じているプレッシャー、でもそれに負けない強さ、と思いきややはり不安で怖くて負けそうになる人間らしさ、でも自分を信じて努力を続けられる姿、それだけでもキラキラしていてとても感動しますが、彼との淡い恋がもうロマンティックすぎて。

 

学校に入って遠距離になっても遠距離恋愛として続けていけばいいのにと思ってしまうわたしですが、薫ちゃん的にはそれは考えられない選択肢でもあったのでしょうね。

 

目指すものは違っても、お互いの頑張る姿がお互いを支え、応援している…

そんな関係、憧れますね。

 

ちなみに薫ちゃんの地元は葉山とかあのあたりだそうで、例のバス停も実在するようです。

夏祭りに行った海岸は一色海岸だそうです。

聖地巡礼、したいな…でもせっかくなら夏がいいので、来年の夏に行ってみようかと考えています。

 

そして薫ちゃんが歌うEDも最高でした!

わたし的には1番好きなEDです。

祖母と母が女役だった一方で男役を目指す薫の、雄大な深みのある歌声が素敵です。

担当声優の大地葉さん、存じ上げなかったのですがこれはすごい才能ですよ…!

 

 

 

早くも2期が待ち遠しいです。(やりますよね!?)

待ち遠しすぎて原作を先に読んでしまいそうです。

 

素晴らしい作品に出会えたことに感謝です。

 

 

 

2021.12.10