葵のひとり感想戦

アニメやら漫画やらについて思ったことをぽつぽつ

【それでも愛を誓いますか?】愛って。。。

お久しぶりになってしまいました、葵です。

 

先日読んだのは【それでも愛を誓いますか?】という漫画。

皆さんご存知でしょうか?

以前テレビドラマ化もされていたようですね。

 

少し前から世の中は不倫ものが流行っていましたが、正直わたしは苦手で。

自分が体験したくはないけど見たい、という気持ちが流行りに繋がったのかと思いますが

それでもやっぱりわたしは不倫って遠ざけたい。

 

ただ、この漫画のメインテーマは「セックスレス」です。

 

主人公の純須純(上から読んでも下から読んでも同じなのが地味にツボ)は

夫、武頼と5年もの間セックスレスです。

夫婦仲が悪いわけではありませんが、武頼はいつも仕事で帰宅が遅く疲れ切っていて

誘いたいけど誘えない、断られるのも怖い、と思っているうちに

武頼の方が行為ができない状態になってしまいました。

 

先にお伝えするのを忘れましたが、わたしは未婚です。

今のところ結婚願望もなければ、子どもが欲しいともあまり思いません。

夫婦生活についてどう思うか、今のわたしが考えることと結婚した後のわたしが考えることは恐らく違うでしょう。

一旦は今のわたしが思ったことを好き勝手に、子どもが欲しいか否かという大事な問題はあまり目を向けずに書いています。

 

さて、話を戻します。

 

女として見てもらえるように見た目に気を遣ったり、少しでも自立しようとパート勤めから就職したり

純は自分から一生懸命行動に移すことができる素敵な女性と感じました。

ただ、武頼にはその意図が全く伝わっていない…

武頼は夜遅い代わりに収入はそれなりに良いらしく、それを誇りに思っている節があります。

でも幼少期に父親からあまり良い対応をされておらず、そのせいで自分が父親になれる自信が持てない、と。

寡黙ですが穏やかで優しい武頼も、きちんと純と将来のことは考えている。

 

だけどこの二人、圧倒的に会話が少ないんですよね。

 

漫画に出てくるところだけを見ていると、わたしはどうしてもそう感じてしまいます。

ふたりして自分が何を思って行動しているのかを全く伝えていない。

自分はこう思ってこうしている、それが結果的に相手のためになればいい、というような。

二人とも思いやりがありますが、わたしからしたら優しくない。

 

ある別の漫画にもありましたが(いずれその漫画についても書ければいいな)

「言葉にしないと伝わらない、わかるわけがない」という意見や

「自分がどう思ったかよりも相手がどう思ってやったのかを考えるべき」という意見が頭に浮かびます。

 

見ているとずっと二人はろくに話し合いもしないまま

「何であなたはこうするの?」または「こうしてくれないの?」

「自分はこう考えるからこうする。わざわざ相手に伝える必要はない」

とでも言うような感じ。

うーん…それって絶対やっちゃダメじゃない?

 

それこそ結婚生活を経験したことがない人間が言うなという感じかもしれませんが

夫婦といえども他人。生まれた場所も育った環境も何も違う人間。

相手のことを思って行動したことでも、相手に伝わらなければ意味がないし

相手のことを知ろうとしなければ意味がないとわたしは思います。

自分と相手が全く同じ思考であることなんてあり得ないのだから。

きちんと会話をして、相手のことを知ろうとして、自分のことを知ってもらおうとして

それでお互いがお互いを許しつつ歩み寄っていくことが必要と思うんですよね。

 

決して二人とも悪い人間ではなく、むしろ本当に思いやりを持てる素敵な人間だからこそ

もう少し二人で歩み寄ればいいのに…ともどかしくなりました。

 

ただ、話の展開は純が就職した先の真山くんという新人によってかなりかき回されます。

真山くんが純のことを好きになってしまったんですよね。

それ自体は仕方なく(気になった当初は既婚者であることを知らなかったし)

しかも純が武頼との関係に悩んでいるのを知ってしまった真山くん、猛アタックしてしまいます。

当たり前ですが武頼と結婚してからその手のアタックを受けてこなかった純は割とコロッと絆されます(笑)

それも、武頼とレスが続いていて甘い雰囲気から遠ざかっていたというのもありますが。

 

徐々に武頼も純のためにいろいろ改善しようと動いてくれますし、武頼の上司も間に入って素敵なサポートをしてくれたりしますが

純の心は結構真山くんに揺れているようで。。

セックスレスに悩みながらも愛を貫く系の漫画かと思いきや、結局不倫系なのか?というところです。

 

未完ですし私もまだ全て読めていないので、この後夫婦が離婚して純と真山くんがくっつく展開になるのか

きちんと夫婦を続けていき、レス解消の方向も話が進むのか、わかりません。

ただ、個人的な意見ですが、武頼も純も本当に素敵な人間だとは思いますし不倫ものはあまり見たくないので、後者の展開でお願いしたい…

 

セックスレスというものがどれだけ人を傷つけるのか、正直わたしにはまだわかりません。

純と同じ状況になったところで、同じように傷ついて悩んで苦しむかはわかりませんし

どちらかというとあまりそうなるようには考えられません。

レスが二人の関係をも引き裂くような要因になり得るのか…いやならないでしょ、と思いたい自分もいます。

でもSNSを見ていると、結構レスに悩んでいる方もいるようですし、わたしが思う以上に深刻な問題なんだなとも思います。

 

…難しいですよね。

義務感でするものでも同情心からするものでもないですし。

体調とか気分とか、本当にふわっとしたものに影響されますし。

子どもが欲しいのだとしたら自分が親になれるのか、金銭的に問題ないのかなど考えることは盛りだくさん。

一度立ち止まってしまうとより一層難しくなってしまうのかなと思います。

 

でも、それで悩んでいたとしても相手のことを生涯愛すると誓って一緒になったんだから

自分を真っすぐに見てくれる他の誰かに揺れることなくいてほしい、し、わたしだったらそうありたい。

真山くんと一緒になったところでこの先ずっと今と同じであってくれるかはわからないし(これ言ったら元も子もない)

「結婚」って、相手の変化も受け入れるし許し合う覚悟が必要なものじゃないのかな。

 

特に純と武頼は先述したように圧倒的に会話が少なく、お互い何を考えているのかわかっていない節があります。

離婚は絶対ダメと言いたいわけではありませんが、純がこのまま離婚を選んでしまったらあまりにももったいないと思うんです。

もう少しお互い思っていることを伝えあえばまた違うだろうに。

何も伝えず伝えてもらえないまま一方的にそんな大事な決断をするのはダメだろう、と。

 

 

なんだか、愛って何だろうと考えてしまう漫画です。

 

勿論、愛とは何か?の問いに対して明確な答えはないと思います。

でも今のわたしは、愛とは「相手のことを理解し、許し、自分のことを伝えて歩み寄っていく関係性の中にあるもの」と思います。

この考えのわたしにとっては純と武頼は想いを秘めすぎていてもどかしいし、純の言動が危なっかしくてハラハラします。

 

どんな結末になるんだろうな。

漫画の世界だけど、できるだけ出てくる人みんなが幸せになればいいなと思います。

 

なお、武頼の高校の同級生の足立さんというキャラがまあ…言葉を選ばず言うとかなり頭にくるキャラでして(笑)

彼女は彼女でいろいろ苦労しているのはわかるけど、正直最低だと思っています。

言動怖すぎる。絶対身近にいてほしくない。

彼女のお蔭で物語も波瀾万丈って感じになるので、そこにも注目です(笑)

 

漫画【違国日記】を読んで

こんにちは。

 

前回に引き続き、漫画の感想です。

 

以前より、【違国日記】を読んでいます。

【さんかく窓の外側は夜】などで知られるヤマシタトモコさんの作品です。

ヤマシタトモコさんと言えばBL作品のイメージではあったのですが

この違国日記ではBLではない世界を描いています。

 

ざっとあらすじをお話しすると

中学校の卒業を目前に控える朝は、不慮の事故で両親を突然亡くしてしまいます。

親戚中で誰が引き取るか、たらい回しとも言えるやりとりがありましたが

それを見るに堪えなかった母親の妹、つまり叔母の槙生は朝の引き取りを申し出ます。

しかしこの槙生、極度の人見知りで職業は小説家。

そして生前の姉、もとい朝の母親とは犬猿の仲とも言えるものでした。

 

しっかり者で「こうすべき」と型にはめがちな亡き母のもとで育った朝は

正反対の槙生に戸惑いつつ、彼女の話す難しい日本語をなんとか理解しようと

ノートに書き留めたり何度も思い返したりな毎日。

 

「両親を亡くした可哀想な子」と思われるのも嫌だけど

実際両親はもういないし、槙生はよくわからない異国の言葉のように話すし

周りは恋愛しているのに自分には好きな人がおらず

大きな砂漠の中にぽつんとひとり取り残されたような感覚を覚えます。

 

それでも親友えみり他友人との交流や、槙生の数少ない友人との交流、

高校で始めた軽音楽部での活動などを通して

朝は朝なりにいろんなことを考え、悩み、怒り、感じていきます。

 

現在8巻まで単行本が発売中。

絵もとても綺麗で読みやすく、とても考えさせられる作品です。

 

 

そしてこれ以降は少しのネタバレを含みながら

登場人物ごとにあてたわたしの感想です。

 

まず、朝。

彼女はとても素直で思ったことをすぐ口にする、元気で普通の高校生。

両親を亡くしたけれど、それを機に槙生と出会ったのもあり

これまで普通に過ごしてきた日常の細かいところに気づき始めます。

物語は彼女のモノローグをつけながら進んでいきます。

大人になった彼女がどういう人間になるのか、とても楽しみです。

 

槙生。

いわゆる社会不適合者のような描かれ方ですが、彼女は彼女の世界を

確固たる覚悟を持って作り、守っている印象を受けます。

とても自由なように見えるけど本人はがんじがらめに感じていたり

自分の足りないところを自覚しているからこその苦悩も感じられます。

個人的にとても好きですね。考え方とか感じ方とか、

流石小説家というのもありますが、見習いたいなと思うところがたくさんあります。

 

朝の母、槙生の姉。実里。

槙生には高圧的な態度をとっていましたが、彼女は彼女で

しっかり自分の世界と考え方を持った女性です。

「こうあるべき」の思考が強いせいで槙生とは衝突しますが

彼女が本当はどういう人間なのかというのはまだ読めません。

(描かれるのかどうかもわかりませんが…描かれない気がする…)

個人的な話ですが、わたしの母親も割と型にはめた生き方をしつつ

させようとするタイプで、長いこと「こうあるべき」に苦しめられたので、

あまりいい母親には映ってきません…

 

えみり。

朝の親友で、はっきり言って美人です。

学校でも男子から相当モテているようですが、本人はどこ吹く風…

というのも、彼女は実は同性愛者。

女性が好きで、実際に塾で知り合った女の子とお付き合いしています。

ただ、それを朝には言えず。朝は同性愛なんて全く頭になく

「恋愛」といえば男の子のことを好きになることと考えている節があり

どうしても打ち明けることができないのです。

朝のなんてことないはずの一言に傷つき、一線を引きますが…

えみりはわたしの近しい人に重なります。

その人は男性ですが、男性が恋愛対象。

長い付き合いですがそれを打ち明けてくれたのは最近で

打ち明けたときもとても言いづらそうに、目も合わせず顔も見ず…

といった具合でした。

そういうカミングアウトをするのって本当に勇気がいることなんだなと

わたしはそのとき思ったので、えみりを見ているとその人のことを思い出します。

 

 

他にも魅力的なキャラクターが出てきては各々の関係性だったり

それぞれの考え方を丁寧に描いている作品です。

 

絵がさらっとしているので、その調子でさらっと読めてしまいそうですが

ひとつひとつのセリフに込められた思いだとか

多様性を感じさせるいろんな展開に都度立ち止まって考えたくなります。

 

同性愛の件も、わたしはたまたま身近にいましたが

いいか悪いかという問題ではなく、一度自分がどう感じるのかを

考えるきっかけになるんじゃないかなと思いました。

 

槙生の言葉を選ぶ様子とか、まだ成長過程にある子どもと話すときに

考えなしに言葉を使ってはいけない、影響させてはいけないというような

とても慎重になっている様子とか、何も考えずに読むこともできますが

考えてみるととても難しいですよね。

親ではないから変に影響を与えないようにと気を遣うべきなのか

親であっても自分に思考に子どもを染めてはいけないんじゃないのか

でも結局は子どもは身近な存在からの影響1番受けるだろうけど…

答えがないからこそ、どこまでも考えは深まりますし

自分にとって納得できる解が出るまでじっくり考えるというのもいい経験です。

 

 

日常の些細なことから人生の大きなテーマまで、

一度立ち止まってひとつずつ真剣に考えるきっかけを

【違国日記】を読んで作ってみませんか?

【吉祥寺だけが住みたい街ですか?】を読んで

お久しぶりです、葵です。

 

アニメについての感想投稿ばかりしてきましたが

ここ最近は漫画の方がよく読んでいる気がします。

 

最近読んで1番よかったのは【吉祥寺だけが住みたい街ですか?】

作者はマキヒロチさん。

(この方の他の作品も気になっています)

 

吉祥寺で生まれ育った不動産屋の双子(ビッグサイズ)が

吉祥寺に住みたいという人たちに「吉祥寺じゃなくて良くね?」と

いろいろな街を紹介していく話です。

 

面白いのは、実際に存在するお店や街の風景を紹介しているところ。

わたしはもともと街歩きとかが好きなタイプなのもありますが、

観光名所や映えスポットでなくても素敵な店員さんがいるお店や

美味しいものが食べられる飲食店、電柱が入る風景や

そのへんで寝転んでいるおっさんなど

そういう目のつけ方にとても興味をそそられます。

 

なかなか行かないスポットでも意外とこんないいところがあるんだよと

双子が紹介する街には人の温かみやら歴史の重みやらが詰まっていて

実際に歩きに行きたくなります…!

(早くコロナが明けて気軽にお散歩できるようになってほしいです)

 

また、街の描き方だけではなく勿論人の描き方もとっても素敵!

双子が連れまわすお客さんは、みんなどこか悩んでいたり

変わるきっかけがほしかったりとそれぞれの事情があります。

 

特別すぎる事情でもなく、恋人との別れや仕事の多忙さなど

身近な問題で親近感も湧きますし、とてもリアル。

 

そして双子の勢いにつられてその心のうちを話してみると

双子は双子なりの考えを言ってくれます。

 

そこでいいのが、双子が押しつけがましくないところですね。

正義感を振りかざすわけでも、頭ごなしに否定するでもなく

「あんたも大変そうだねー。わたしはこう思うけどねー」くらいの言い方で

何故かすんなりと心に入るんですよね。

 

お客さんたちはみんなそれぞれ性格も違うし悩みも違うけど

みんな双子との街歩きや内見を経て、この街に住んでみよう!と

一歩踏み出したり…踏み出さなかったり。

職場から遠すぎると内見もしなかった人もいたところもリアル(笑)

 

とても温かくて優しくて、すっきりする漫画です。

 

 

住む家って大事じゃないですか。

だってそこで寝泊りするんだし。生活するんだし。

このご時世的に言うと、おうち時間も長いわけだし。

気に入った土地で、気に入った部屋じゃないと嫌だけど

交通の便とか職場との距離とか間取りとかもろもろ条件はある。

そんな中で、わたしも身に覚えがありますが何となく吉祥寺って憧れがあります。

緑があって、広い公園もあって、アクセスも良くて、オシャレなお店もあって。

でも実際には歴史あるお店は少しずつ減っていき

どこにでもあるようなお店が増えて、吉祥寺だけの良さは減っていっているよう。

 

何となくの感覚だけで憧れていた土地に住むのではなく

本当に知っている人が細かいところも教えてくれることで

知らなかった土地の良さを知り、そこに住むことまで決めてしまう…

それって実際にはすごい決断だと思うけど、気持ちいいだろうなって。

 

そんなわたしも最近引っ越しを考えていて

この双子に相談したいなあ、と思いながら読んでいました。

 

街歩きが好きな人は勿論、街づくりとか街の歴史に興味がある人、

なんなら引っ越しを考えている人にもオススメできる作品です。

 

ぜひ一読あれ!

【美少女戦士セーラームーン】これってどの世代に向けたアニメでしたっけ?

こんにちは。

 

以前からtvk(テレビ神奈川)で放送中の【美少女戦士セーラームーン】を観ています。

 

わたしは20代後半女性なので、割ともろ世代と思われますが、何故かわたしにはセーラームーンを観ていた記憶がなく…

主要キャラクターの姿と名前は流石にわかりますが、細かい設定や展開は何も覚えていないのです。。

 

でもやはり世代は世代なので、周りの友人にはセラムン大好きな子が多く。

現在もグッズ販売が尽きなかったりと圧巻の人気を誇るセーラームーン、ふと気づいたらtvkで放送してる!!となって、慌てて観始めたのです。

 

途中、なるちゃんの悲恋が悲しくて涙したり美奈子ちゃんの失恋が切なくて涙したりと主に泣いてばかりだったのですが、先日遂に無印セラムンの最終話まで完走しました。

 

知識として、最後にセーラー戦士たちはみんな死んでしまうということは知っていました。

話のタイトルにも思い切りネタバレされてますし、それなりに覚悟を決めて観たのです。

 

冒頭、決戦に向かう前に「戦いが終わったら何をするか」といった話で盛り上がるうさぎたち。

ああ…それはいわゆる戦争で家族の話をするやつは死ぬっていう…ハガレンか何かでもあったお決まりのフラグ…

そう思いつつ、割と全力でフラグを立てていくんだなと冷静に思ったり。

 

いざ戦いが始まった!と思ったら、思っていた以上に呆気なくどんどん命を散らしていくセーラー戦士たち。

…え???

 

わたしは初期メンだとまことちゃん/セーラージュピターが1番好きなのですが、まこちゃんが最初にやられてしまうとは思わず…

ここまで一緒に戦ってきた大事な仲間の死だというのに、少年漫画とは違ってとてもサクッと死んでしまう印象を受けました…

え?今のでまこちゃん死んじゃったの?という感じに。

 

そこから次々と、本当に怒涛の勢いで死んでいく…いやいや本気か…?

これ、女の子向けのアニメだったよね?と頭の中は大混乱。

 

大好きな仲間、友達がどんどん死んでいく姿にセーラームーンもとい、うさぎは泣き叫び、最後に残ったマーズに自分が戦うから先に行くようにと言うも、マーズも目の前でやられてしまいます。

 

いくら世界を守るために戦ってきたとはいえ、中身はただの女の子。

前世が月の王国のプリンセスとはいえ、うさぎは普通の女の子なんです。

さっきまで一緒に笑い合っていた友達が目の前で次々と死んでいくなんて、想像を絶します。

 

それに、セーラー戦士たちの覚悟の強さというのにも驚かされました。

彼女たちも前世からの運命だったとはいえ、普通の女の子に変わりありません。

仲間を先に行かせて、敵にひとりで立ち向かうなんて怖かっただろうに。

帰ったら恋愛するんだーと年頃の女の子らしい可愛い話をしていた子たちが、あんなに堂々と戦って散っていくだなんて。

 

わたしの思う年相応な反応を見せるうさぎと、全く正反対なくらい強い覚悟を持って散っていく他の面々とのギャップが激しくて、わたしはもはや涙すら出ませんでした。

呆気にとられるというか…呆然としてしまいました。

 

最終的に、みんな転生して生き返る?また生を受けるのですが、セーラー戦士として戦った記憶は全くなく、お互い仲が良かったことも忘れて顔見知りや全く知らない関係性になってしまった、というところで無印セーラームーンは終了しました。

 

これは…完全にバッドエンドではないですか…

 

みんな本当に死ななくてよかったね、というくらいしか救いの手がありません。

お互いがお互いを忘れてしまうラストというのは切なすぎます。

セーラームーンって女の子向けではなくて大人向けのアニメでした?

 

わたしは個人的にバッドエンドに抵抗感がないので、この展開と終わり方はまさに神レベルと思い、鑑賞後、ひとりでスタンディングオベーションでした。笑

 

ただ、これを今で言うプリキュアみたいに、女の子たちが可愛くて強いセーラー戦士に憧れて毎週楽しみにしていたアニメとして考えると、当時の視聴者はどんなトラウマを植え付けられてしまったのかと心配になります…

 

tvkではすぐにセーラームーンRの放送が始まっており、引き続きそちらも鑑賞予定です。

R以降から、あの有名なお姉さま方(こちらに関しては名前すらよくわかっていません)が出てくるんですよね?

どういう展開があってどう終わるのか、R以降については何も知りません。

今はまだ無印の余韻に浸ってこれを書いているのですが、もう少ししたらRも観ていくので、思うことがあればまた記事にしようと思います。

 

それにしても流石セーラームーン、今でも世界中の多くの人を虜にし続ける魅力がわかった気がします。

結末はともかく、とにかく可愛すぎるんですよね。

女の子たちのキャピキャピ感も、恋愛に一生懸命な姿も、変身して戦うのも、そして色彩の見せ方や音楽も何もかも。

 

何故いまセーラームーンを放送してくれているのかはわかりませんが、このタイミングでなかったらわたしはいまだにセラムンを知ることなく過ごしていたと思います。

tvk様、ありがとう!!!

 

 

 

2021.12.14

【かげきしょうじょ!!】ドラマみたいな恋(漫画だけど)

こんにちは!

 

前回からまた間が空いてしまいました…

でも引き続きかげきしょうじょの話をしたいと思います。

 

歌劇音楽学校に入学してトップスターを目指す話。

その中で、みんなそれぞれが特技があったり華があって、各々の生い立ちも語られ、そのどれもが心揺さぶられるお話でした。

 

ひとりひとりにスポットを当てて過去の話を掘り下げるのは少女漫画らしくていいですね。

 

その中でもわたしが1番印象に残ったのは薫ちゃんの話でした。

 

お祖母さんが有名なトップスター、お母さんもそれに続くスターという家に育った薫ちゃんは周りからの過度な期待に耐えつつスターを目指す女の子です。

 

真夏も日焼けしないよう日傘を手放さず、少し気取っていると陰口を言われることもありましたが夢のために本人はわき目もふらず、努力をし続けます。

 

そんな薫ちゃんと出会うのはひとりの野球少年。

彼の兄は有名な野球選手で、彼も過度な期待にプレッシャーを感じている少年でした。

似たような境遇にいる薫を見て、でも自分とは違ってプレッシャーを力に変えているような強い彼女を見て、彼も心を動かされます。

 

ふたりは一緒に夏祭りに行くなど、いい雰囲気になるのですが、薫の夢を目指す気持ちが強いがゆえに普通にお付き合いに発展するようなことはなく、ふたりは関係を断ちます。

 

それから会うことはなかったふたりですが、薫は偶然、街の家電屋?のテレビから、あのときの彼がホームランを打って逆転勝利をした場面を見かけます。

薫はいつもの優雅な姿勢も忘れ、お店のテレビにかじりつき、涙を流すのです。

 

…という、恐らく薫の過去のお話。

 

ひと夏の切ない恋、想いは通じ合っていただろうに結ばれることがなかったふたりの、甘酸っぱい夏の思い出。

 

でも、彼は薫に出会えたからこそプレッシャーを跳ね除けて逆転ホームランを打つことができたのでしょうし、薫も彼に出会えて彼のホームランを見たことで歌劇音楽学校に入学することができたのだろうと、どうしてもわたしはそんな都合よく考えてしまいますね。

 

そんな過去の話があり…

夏休みが終わり、また歌劇音楽学校にみんなが戻ってきた際、さらさがSNSに投稿されたある写真を薫に見せます。

あるバス停に貼られた、誰かから誰かへのメッセージ。

 

*****

伝えたい人がいるので

この夏だけ貼らせて下さい

あの時の君へ

僕は今も野球をやっています

*****

 

それは、薫と彼の出会いの場所であるバス停に貼られたものでした。

薫はそれを見て思わず笑みがこぼれますが、さらさ達には何も言わぬままいつもと変わらず練習に向かうのです。

 

 

 

…なんて、なんて素敵な話なのでしょうか!!!

漫画だけど、フィクションだけど、ドラマみたいな恋してるなこの子!って思いました。

 

少女漫画にありがちの胸きゅん展開はもう胸やけしてしまいそうになる年頃のわたしですが(?)、このお話は純粋に素敵だなと思って感動して泣いてしまいました。

 

薫ちゃんの感じているプレッシャー、でもそれに負けない強さ、と思いきややはり不安で怖くて負けそうになる人間らしさ、でも自分を信じて努力を続けられる姿、それだけでもキラキラしていてとても感動しますが、彼との淡い恋がもうロマンティックすぎて。

 

学校に入って遠距離になっても遠距離恋愛として続けていけばいいのにと思ってしまうわたしですが、薫ちゃん的にはそれは考えられない選択肢でもあったのでしょうね。

 

目指すものは違っても、お互いの頑張る姿がお互いを支え、応援している…

そんな関係、憧れますね。

 

ちなみに薫ちゃんの地元は葉山とかあのあたりだそうで、例のバス停も実在するようです。

夏祭りに行った海岸は一色海岸だそうです。

聖地巡礼、したいな…でもせっかくなら夏がいいので、来年の夏に行ってみようかと考えています。

 

そして薫ちゃんが歌うEDも最高でした!

わたし的には1番好きなEDです。

祖母と母が女役だった一方で男役を目指す薫の、雄大な深みのある歌声が素敵です。

担当声優の大地葉さん、存じ上げなかったのですがこれはすごい才能ですよ…!

 

 

 

早くも2期が待ち遠しいです。(やりますよね!?)

待ち遠しすぎて原作を先に読んでしまいそうです。

 

素晴らしい作品に出会えたことに感謝です。

 

 

 

2021.12.10

「かげきしょうじょ!!」がとてもよかった夏季アニメ

こんにちは。

 

仕事が繁忙期で録画したアニメを溜めに溜めていましたが、ようやく夏季アニメを見終えました。

 

わたしが見ていたのは、

・かげきしょうじょ!!

ひぐらしのなく頃に

・闇芝居

・ヴァ二タスの手記

・うらみちお兄さん

それと地方局で放送していた再放送作品いくつかです。

 

結論が既にタイトルになっていますが、かげきしょうじょがとてもよかったんです。

 

友人に勧められて観たのですが、勧めてくれた友人はミュージカルも好きだし、スターライト?も好きだしでまさに好みな作品だったようですが、一方の私はミュージカルにもあまり馴染みがなく、歌劇系の作品にも触れてこず、そしてかげきしょうじょのモデルでもある宝塚のこともほとんど知りません。

 

たぶん好きじゃないだろうな…と思いながら観始めたのですが…

 

1話観て、正直話の内容はまあよくある導入部分で、プラス点だったのは絵が可愛いことと最近気になる花守ゆみりさんという声優さんも出ているところくらいで、まあこんなもんかって感じの感想でした。

 

それが、EDが流れ始めた瞬間、180°変わりました…

 

EDは宝塚の楽曲も実際に手掛けたことがある方が作詞作曲された「星の旅人」という歌で、主人公のさらさと準主人公の愛が一緒に歌っています。

 

わたしは実際の宝塚の楽曲を知らないので、宝塚っぽいのかどうかはわかりませんが、とにかくドキッとさせるイントロ。

 

流れるようなメロディに歌劇らしさが出ていて、まずこのイントロにやられました。

 

そして歌い出し…さらさの声は千本木彩花さんが担当されているのですが、わたしの中ではジョジョ5部のトリッシュのイメージが強く、さらさの声はそれとは違った高めで普通の可愛い元気な女の子と言う感じの声です。

 

が、歌声は(さらさがいわゆる男役志望なのもありますが)低めで雄大、安定していてイメージがガラリと変わります。

 

そのあまりの変化に大興奮していると、ハモリで入ってくる愛の声。

愛の声を担当されているのがわたしが最近気になる花守さんで、わたしは「ランウェイで笑って」の綺麗で澄んだ少女の声や「トロピカル~ジュ!プリキュア」の優しくて穏やかな女の子の演技を観ていたのですが、愛はこれまたどちらとも違ってクールで感情の起伏が少なく、過去にトラウマのある少女の役。

 

いろんな声が出せる方なんだなと思ってはいましたが、歌声はまたまた印象が違います。

女役ですが愛のキャラクターも活かしつつ、上ハモも下ハモもこなし、自分が主旋律となったら堂々と優雅に駆ける歌声。

 

そしてこの二人の歌声が重なったときの、何て言うんでしょう、しっくりくる感じがもうたまらない!

 

歌の上手さだけでなく、キャラ演技との声の使い分けや二人の声の相性、そして楽曲とのマッチング率の高さが驚くレベルで、久々に衝撃を受けました…

 

そこから虜になり、先日最終話まで完走しましたが、途中他のキャラが歌う別ver.のEDになってもまた各々の良さが出ていてどれも圧巻。

 

わたしは女性声優さんにあまり詳しい方ではないので、上坂すみれさんがお歌がお上手なことは知っていましたが他の方に関してはお歌どころかほぼお名前も知らないような方で(双子役の声優さんは実際の双子?姉妹?さんらしいですね)、余計に「今の声優さんってみんなこんなレベルで歌が上手いの!?」とビックリしてしまいました。

 

上坂さんは可愛い声の印象でしたが、役の声に合わせて低めで少しドスのきいたお声で歌われていましたね。

 

それぞれのキャラに合わせて歌詞も変わっていて、それがまたマッチしているんです。

 

最終話観終えて、その勢いでED曲全て購入しました…

 

宝塚をモデルとした作品で、宝塚で経験のある方に曲を作っていただき、それを十分に活かしきる声優さんたちの歌唱力…天晴です!

 

勿論ストーリーもたびたび感動したので、それはまた次の投稿でお話できればと思います。

 

お勧めしてくれた友人にはまだ伝えられていませんが、この楽曲、作品に出会えてとてもよかったとこの興奮冷めやらぬうちに伝えたいです。

 

そしてそして、気になる声優さんの1人だった花守さんには本当に感激してしまったので、気になるどころか推し声優さんと言わせていただきたいなと思った次第です…

 

 

2021.11.1